北辰一刀流「格」と直心影流「法定」

稽古いろいろ

北辰一刀流「格」

北辰一刀流では、組太刀のことを「格」といいます。格とは、骨格という意味で、基本基礎的な動きを示す型のことです。門人は、入門当初に格を学びますが、基礎基本から離れて応用はありませんから、北辰一刀流「格」は最後まで習い続ける型でもあります。鬼小手という特殊な小手をつけて、二人組になって木刀で稽古します。

格は43本ありますが、多くの数を覚える必要はありません、どの一本にも極意が含まれているので、一本でも理解できると、すべての型が解ることになるからです。

それで、北辰一刀流では、切り落としを発明すれば(教えることができない微妙さがあるので個人が発見しなければなりません。それで発明といいます。)免許皆伝を与えると言っています。

直心影流「法定」

直心影流・法定の型は、歩く座禅といわれるほど、気を高め、心を浄化する力があり「剣術型の王者」といわれています。

剣術諸流派・他武術の達人名人も法定を学んでいるほどで、その素晴らしさは、昔から認められていました。

私は青年時に法定を初めて見ましたが、その時は未熟者でしたから、最悪の型だと思いました。その後、再び縁があって実際に触れてみると、こんなすごい型はないと実感しました。それほど、分かりにくい衝撃的な型です。

法定は、春夏秋冬、4本の型から成り立ちます。要は「真歩」という運足と、「努力呼吸」という呼吸法です。

真歩は、両足を揃えて一直線に踵を上げずに運びます。

努力呼吸は、自然呼吸をしないで意思を持って呼吸を使います。

達通すると、体が落ち着き、心が清明となります。

振り棒

北辰一刀流には「振り棒」という独特の稽古用具があります。

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